フランス語の表現Avoir le cafard(ゴキブリを持っている)とは

“Avoir le cafard” の意味

Avoir le cafard(アヴォワール・ル・カファール)」というフランス語の表現は、直訳すると「ゴキブリを持つ」という意味になるが、実際の意味は「憂鬱で沈んだ気分である」「気分が落ち込んでいる」「ふさいでいる」ということを表すフレーズである。

この表現は、口語表現でよく使われる。具体的には、気分が落ち込んでいたり、ネガティブな感情にとらわれている状態を指す言葉であり、心の中に何か重荷や不安を感じている状態を表現するときに使われる。

 

“Avoir le cafard” の起源

cafard」はフランス語で「ゴキブリ」という意味であるが、この表現においては直訳の意味ではなく、ゴキブリのイメージや特性が転じて使用されている。ゴキブリは一般的には不快感を引き起こす存在とされ、その姿や活動が汚いとされることから、ネガティブな感情や沈んだ気分を連想させる象徴的な存在となっている。

Avoir le cafard」というフレーズの起源ははっきりとはわかっていないが、一説には、衛生管理の行き届いていなかった19世紀のフランスのカフェや酒場では、コーヒー豆の保管小屋にゴキブリがたくさん生息していたと言われ、そのため、この小屋に行くことがあると、その様子を見た人々は不快な気分になり、後に「Avoir le cafard」という表現が生まれたと言われている。

 

“Avoir le cafard” を使った例文

「J’ai le cafard aujourd’hui.」(今日は気分が落ち込んでいる。)

「Il a le cafard depuis qu’il a perdu son emploi.」(彼は仕事を失ってからずっとふさいでいる。)

「Il a le cafard depuis quelques jours.」(彼はここ数日、落ち込んでいる。