フランス語で「ブラボー!」は「帽子!?」フランス語の表現Chapeau!とは

“Chapeau!” の意味

Chapeau!(シャポー!)」はフランス語の表現で、直訳すると「帽子!」となるが、実際には「ブラボー!」「素晴らしい!」「すごい!」「よくやった!」などの意味で使われる。

この表現は、英語での「Bravo!」「Well done!」「Great job!」「Hats off!」などに相当し、人が何か優れたことを成し遂げたり、素晴らしいパフォーマンスを見せたりしたときに称賛や感嘆を表す意味で使われるカジュアルな表現である。

Bravo!(ブラヴォ!)」もフランス語の一般的な称賛の表現であるが、こちらはよりフォーマルな印象となる。ちなみに、フランス語や英語でも使われる「Bravo!」の語源はイタリア語であり、「勇敢な」または「優れた」という意味の形容詞「bravo」に由来する。

 

“Chapeau!” の起源

一説には、「Chapeau!」は元々帽子を脱ぐ行為に由来するとされている。昔のヨーロッパ社会では、礼儀として帽子を脱いで敬意を表すことが一般的であった。特に、他者の優れた行為や素晴らしい演技に対しては、帽子を脱ぐことで称賛や尊敬の気持ちを示した。こうした行為が徐々に口頭の表現に転じて「Chapeau!」という言葉が使われるようになったといわれる。

 

また、別の説では、演劇や舞台の世界に由来すると考えられている。フランスの演劇では、演者が優れた演技を披露して観客から拍手を受けると、お辞儀をすることがあり、その際に帽子を脱いだり傾けたりすることがあった。それに対して、観客は「Chapeau!」と叫んで演者の才能に敬意を表し、演技に感謝の意を示したとされている。

 

“Chapeau!” を使った例文

Chapeau! Quelle belle performance!」ブラボー!素晴らしい演奏だった!)

「Elle a réalisé ce projet compliqué en un temps record. Chapeau!(彼女はこの複雑なプロジェクトを短期間で実現させた。素晴らしい!

「Tu as réussi l’examen haut la main! Chapeau!(君は試験に見事合格したね!よくやった!

そっくりなことを表す「瓜二つ」、英語では「エンドウ豆二つ」フランス語では「水滴二つ」

“Se ressembler comme deux gouttes d’eau” とは

Se ressembler comme deux gouttes d’eau(ス・ルサンブレ・コム・ドゥ・グット・ドー)」は、フランス語の表現で、「二つの水滴のようにそっくりである」という意味を持つ。日本語でいうところの「瓜二つ」、英語でいうところの「to look like two peas in a pod(見た目がそっくりである)」に相当する表現である。

日本語では「瓜(うり)」二つであるのが、英語では「peas(エンドウ豆)」、フランス語では「goutte d’eau(水滴)」二つと表現されるのが面白い。

 

このフレーズは、外見が非常によく似ている人々や物事を表現するときに使われる。例えば、双子や兄弟姉妹の間でよく使われる表現である。また、見た目が似ているだけでなく、性格や行動が非常に似通っている場合にも使用されることがある。

 

“Se ressembler comme deux gouttes d’eau” を使った例文

「Ces jumeaux se ressemblent comme deux gouttes d’eau.」(その双子はまるで瓜二つだ。)

「Les chiens de mon voisin se ressemblent comme deux gouttes d’eau, je les confonds souvent.」(隣人の犬たちは見た目がそっくりで、よく混同してしまう。)

フランス語の表現Avoir la pêche(桃を持っている)とは

“Avoir la pêche” の意味

Avoir la pêche(アヴォワール ラ ペッシュ)」はフランス語の表現であり、直訳すると「桃を持っている」という意味になるが、このフレーズはフランス語のスラングで、元気で活動的な様子を表現する際に使われます。

「Avoir la pêche」と言うと、「元気がある」「いきいきしている」「パワフルである」または「活発である」という意味になる。英語で言うところの「to be full of energy」や「to be in high spirits」に近いニュアンスである。

まさに日本の童話『桃太郎』のイメージともいえるだろう。

 

“Avoir la pêche” の起源

フランス語の表現「Avoir la pêche」の起源は定かではないが、一説によると、20世紀初頭ボクシングの世界で使われるフランス語のスラングとして生まれたと考えられている。

pêche(桃)」という言葉はもともと、「」や「」、または「一撃」「パンチ」を指す俗語であり、当時のボクシング界では、ボクサーがリング上で見せるエネルギーや活力を象徴していたと言われる。つまり、「Avoir la pêche」は、パンチを繰り出すボクサーが活気に溢れエネルギッシュな状態であることを表現している。

この表現は時間が経つにつれて人々に広まり、フランス語で広く使われる慣用句となり、元気で活気に満ちた状態を表現するための言い回しとなったといわれる。

 

“Avoir la pêche” を使った例文

「J’ai passé une bonne nuit de sommeil, j’ai la pêche ce matin!」(昨日はよく眠れたので、今朝は元気いっぱいだ!)

「Après avoir pris un café, j’ai enfin la pêche pour commencer la journée.」(コーヒーを飲んだら、やっと今日を始める気力が出た。)

「Les vacances approchent, tout le monde a la pêche au bureau.」(休暇が近づいているので、職場のみんなにエネルギーが溢れている。)

フランス語の表現C’est du gâteau(それはケーキだ)とは

“C’est du gâteau” の意味

C’est du gâteau(セ・デュ・ガトー)」は、フランス語の表現であり、直訳すると「それはケーキだ」という意味になる。しかし、このフレーズは英語での「It’s a piece of cake」という表現に相当し、実際には、「それは簡単だ」「楽勝だ」「朝飯前だ」といった意味である。つまり、何かが非常に簡単であることを表現する際に使われる、口語的な表現である。

 

“C’est du gâteau” の起源

「C’est du gâteau」の具体的な起源ははっきりしていないが、一般的には、20世紀初頭のフランスで使われ始めたと言われている。

一説では、この表現は第一次世界大戦中に広まったとされる。第一次世界大戦中は、フランス軍が激しい戦闘に参加しており、兵士たちは厳しい状況に直面していた。そのような状況下で、兵士たちは、特に任務や任務の遂行が簡単であった場合、それを「gâteau(ケーキ)」のように簡単で楽なものと比喩的に表現したと考えられている。

また、別の説では、この表現は1920年代に航空が普及し始めたころに広まったとされる。航空の初期には、パイロットたちが成功した飛行や任務の後にケーキをご褒美として贈ったことから、「C’est du gâteau」が簡単に達成した任務を意味するようになったとも言われる。

いずれにせよ、この表現は年月を経て人々に広まり、口語表現として定着し、今日でもフランス語圏でよく使われる表現となった。

 

“C’est du gâteau” を使った例文

「Pour elle, cuisiner ce plat, c’est du gâteau. 」(彼女にとって、この料理を作るのは何てことないよ。)

「Ne t’inquiète pas, conduire une voiture, c’est du gâteau! 」(心配しないで、車を運転するのは簡単だよ!)

「Pour un expert en informatique comme lui, réparer cet ordinateur est du gâteau. 」(彼みたいなコンピュータのエキスパートにとって、このパソコンを修理するのは朝飯前だよ。)

フランス語の表現Ne pas être dans son assiette(皿の中にいない)とは

“Ne pas être dans son assiette” の意味

Ne pas être dans son assiette(ヌ パ エトル ダン ソン アシエット)」というフランス語の表現は、直訳すると「自分の皿の中にいない」という意味であるが、実際には日本語の「元気がない」「調子が悪い」「気分がすぐれない」といった意味を持つ。

これは、自分の感情や状況が落ち着いていないことを表現するフレーズであり、具体的には、体調が良くない、気分が乗らない、不調であるといった状態を表現する際に使われる。精神的な不安定さや不快感を含む場合もある。

この表現は日常会話でよく使われるフレーズであり、フランス語を学ぶ際には覚えておくと便利な表現の一つだ。

 

“Ne pas être dans son assiette” の起源

「Ne pas être dans son assiette」というフレーズは、文字通りには「自分の皿の中にいない」という意味になるが、これは身体的な健康と心の調子が良くない状態を表現するために使われる。

この表現は一般的には否定形のみで使われるが、「être dans son assiette(皿の中にいる)」は、食事を摂る際に自分の皿の中に物がきちんと収まっているというイメージから、身体がバランス良く機能していない状態を意味するようになったと考えられている。

フランスは食文化が豊かであることから、食事に関連した様々な表現が存在する。

 

“Ne pas être dans son assiette” を使った例文

「Il ne semble pas être dans son assiette depuis hier.」(彼は昨日からなんだか元気がないようだね。)

「Aujourd’hui, je ne suis pas dans mon assiette, je pense que je vais rester à la maison. 」(今日は調子が悪いので、家にいるつもりだ。)