フランス語の過去形の種類【複合過去・半過去・大過去の違い】

フランス語の過去形の種類【複合過去・半過去・大過去の違い】

複合過去(Le passé composé)とは

フランス語の複合過去(Le passé composé)とは、正式には直接法複合過去と呼ばれ、フランス語で過去を表す際に最も使われる時制である。

複合過去は、その名前の通り、助動詞(avoirまたはêtre)と過去分詞の二語が複合して一つの時制を形作る。

[参考]Passé composé(フランス語版Wikipédia)

 

 

複合過去(Le passé composé)の作り方と活用

【複合過去の作り方:avoirまたはêtreの現在形 + 過去分詞】

主語avoirを用いた複合過去の活用
J’ai + 過去分詞
Tuas
Il/Ellea
Nousavons
Vousavez
Ils/Ellesont

または

主語êtreを用いた複合過去の活用
Jesuis + 過去分詞
Tues
Il/Elleest
Noussommes
Vousêtes
Ils/Ellessont

※【être + 過去分詞】の形をとるのは、移動のニュアンスを持つ自動詞とすべての代名動詞。

 

 

半過去(L’imparfait)とは

フランス語の半過去(L’imparfait)とは、直接法半過去とも呼ばれるフランス語の過去時制の一つ。

半過去は、im(否定の意) + parfait(完了) = imparfait(未完了)と呼ばれるように、過去において継続中の行為・状態を表す

過去における継続的・反復的な行為のほかに、過去における人や心理・行為・場所等の描写に用いられる。

英語の過去進行形に相当する。

[参考]Imparfait(フランス語版Wikipédia)

 

半過去(L’imparfait)の作り方と活用

【半過去の作り方:1人称複数現在形から<-ons>を省いた形 + 以下の語尾】

主語半過去の活用語尾
Je– ais
Tu– ais
Il/Elle– ait
Nous– ions
Vous– iez
Ils/Elles– aient

 

大過去(Le plus-que-parfait)とは

フランス語の大過去(Le plus-que-parfait)とは、直接法大過去と呼ばれ、フランス語で過去の過去、または過去の完了を表す時制である。

大過去は、plus que(英語のmore than / ~を上回る、~を超えるの意) + parfait(完了) = plus-que-parfait(more than perfect / 完了以上)と呼ばれる通り、過去のある地点より以前に完了している行為・状態を表す

英語の過去完了形に相当する。

[参考]Plus-que-parfait(フランス語版Wikipédia)

 

大過去(Le plus-que-parfait)の作り方と活用

【大過去の作り方:avoirまたはêtreの半過去形 + 過去分詞】

主語avoirを用いた大過去の活用
J’avais + 過去分詞
Tuavais
Il/Elleavait
Nousavions
Vousaviez
Ils/Ellesavaient

または

主語êtreを用いた大過去の活用
J’étais + 過去分詞
Tuétais
Il/Elleétait
Nousétions
Vousétiez
Ils/Ellesétaient

※【être + 過去分詞】の形をとるのは、複合過去と同様に、移動のニュアンスを持つ自動詞とすべての代名動詞。

 

複合過去・半過去・大過去の活用まとめ

 

複合過去・半過去・大過去の違い

複合過去・半過去・大過去は、どれもフランス語において過去の事象を表す過去時制であるが、それぞれの用法には違いがある。

複合過去は、過去のある時点に起こった完了済みの行為(『点の過去』)を表すのに対し、半過去は、過去において未完了である継続中の行為・状態(『線の過去』)を表す。

大過去は、過去のある時点ですでに完了した行為・状態(『過去の過去』)を表す。

 

\\ フランス語学習者必携『Bescherelle(ベシュレル)』//