フランス語の/O/([o],[ɔ])と[u]の発音

フランス語の母音/O/([o][ɔ])と[u]の発音

フランス語の/O/([o],[ɔ])と[u]の発音の違い

パリ観光に欠かせない人気スポットであるルーブル美術館オルセー美術館。フランス語ではどう綴られるかスペルがわかるだろうか。

 

厳密には日本語読みとは少し異なるのだが、Musée du Louvre(ルーヴル美術館)は[u]の発音のouMusée d’Orsay(オルセー美術館)は[ɔ]の発音のoが入っている。

oのスペルは/O/の発音ouのスペルは[u]の発音のように、フランス語にはスペルと発音で決まった規則が多い。

 

では、それぞれの発音はどうだろうか。[ɔ]の発音であるport(港)と、[u]の発音であるpour(~のために)の単語で比較してみたい。

 

port(港)
/pɔʀ/

 

pour(~のために)
/puʀ/

 

/O/([o],[ɔ])の発音は日本語の「オ」に近い音、[u]の発音は日本語の「ウ」に近い音のため、それほど難しくないだろう。

 

フランス語の[o]と[ɔ]の発音の違い

少し厄介なのは、スペルがoである場合、正確には[o]の発音[ɔ]の発音の二通りがあること。

では、[o]の発音と[ɔ]の発音はどう違うのか。フランス語のpaume(手のひら)とpomme(りんご)の発音の違いがわかるだろうか。

paume(手のひら)
/pom/

 

pomme(りんご)
/pɔm/

 

それぞれ、[o]と[ɔ]で異なる発音であり、[o]の発音は「閉じたオ」[ɔ]の発音は「開いたオ」ともいわれる。単体で発音しようとすると少し難しいが、単語の中で発音される場合はそれほど神経質になる必要はないだろう。よってここでは両者をまとめて/O/の発音として扱う。

 

フランス語の/O/([o],[ɔ])の発音の仕方

唇を丸く突き出して発音する、日本語の「オ」に近い音。

 

フランス語の[u]の発音の仕方

唇をつぼめて前に突き出して発音する、日本語の「ウ」に近い音。

 

フランス語の/O/([o],[ɔ])と[u]の単語例

/O/ ([o], [ɔ])[u]
corps(体)cours(クラス)
peau(肌、皮膚)pou(シラミ)
port(港)pour(~のために)
sol(地面、床)saoule(酔っぱらった)
l’or(その金)lourd(重い)
forer(掘る)fourrer(置く、付ける)
[o]moulin(風車)
dos(背中)ou(あるいは)
exposition(展覧会、展示会)(どこ)
côté(隣、サイド)nous(私たち)
aussi(~と同様に)chou(キャベツ)
sauvage(野生)at(八月)
eau(水)gt(味、好み)
beaucoup(たくさんの)ct(値段)
château(城)boutique(店)
[ɔ]gourmet(グルメ、食通)
école(学校)écouter(聞く)
Orsay(オルセー)Louvre(ルーヴル)
province(地方)gouvernement(政府)
potager(家庭菜園)trouver(見つける)

 

フランス語の/O/([o],[ɔ])と[u]の綴りの規則

/O/ ([o], [ɔ])[u]
oou
ô
au
eauaoû

 

フランス語の/O/([o],[ɔ])と[u]の綴りと発音の法則はとても単純だ。スペルがoであれば/O/の発音ouであれば[u]の発音と覚えればよい。また、スペルが(e)auの場合も[o]の発音となる。