フランス語の比較級・最上級の作り方

フランス語の比較級・最上級の作り方

フランス語の形容詞・副詞にかかる比較級の作り方

作り方 意味
優等比較級 plus + 形容詞/副詞 + que ~より…である
同等比較級 aussi + 形容詞/副詞 + que ~と同じ…である
劣等比較級 moins + 形容詞/副詞 + que ~ほど…ではない

形容詞は主語の性・数に一致して変化するが、plus / aussi / moins の形態は変わらない。

また、形容詞・副詞にかかる場合plusの発音は基本的には/ply/で、plusの[s]は発音されない(詳細は最後の項目を参照)。

ただし、plusの後ろにくる形容詞・副詞が母音で始まる場合リエゾンが起こり、[z]の発音となる。同様に、moinsの後ろにくる形容詞・副詞が母音で始まる場合リエゾンが起こり、語末のsが[z]の音となって発音される。

 

 

■形容詞にかかる比較級の例文■

Français Anne est plus grande que Paul.
English Anne is taller than Paul.
日本語 アンはポールより背が高い。

 

■副詞にかかる比較級の例文■

Français Marc marche aussi vite que Jean.
English Marc walks as fast as Jean.
日本語 マークはジャンと同じくらい速く歩く。

 

 

フランス語の動詞にかかる比較級の作り方

作り方 意味
優等比較級 plus que ~より…する
同等比較級 autant que ~と同じ…する
劣等比較級 moins que ~ほど…しない

英語では more than / as much as / less than の表現となる。形容詞・副詞にかかる場合の同等比較級で使われるaussiが、autantとなる点に注意。

動詞にかかる場合の<plus que>のplusの発音は/plys/となり、plusの[s]が発音される(詳細は最後の項目を参照)。

 

■動詞にかかる比較級の例文■

Français Louis travaille moins que moi.
English Louis works less than me.
日本語 ルイは私ほど働かない。

 

 

フランス語の名詞にかかる比較級の作り方

作り方 意味
優等比較級 plus de + 名詞 + que ~より多くの…
同等比較級 autant de + 名詞 + que ~と同じくらいの…
劣等比較級 moins de + 名詞 + que ~より少ない…

名詞にかかる場合の<plus de + 名詞 + que>のplusの発音は/plys/となり、plusの[s]が発音される(詳細は最後の項目を参照)。

 

■名詞にかかる比較級の例文■

Français Emma a plus de robes que Chloé.
English Emma has more dresses than Chloe.
日本語 エマはクロエより多くのドレスを持っている。

 

 

フランス語の比較級の強調表現

「~よりずっと…である」といった比較級を強調する表現には、bienbeaucoup を使う。

Français Alice est devenue beaucoup plus petite que nous.
English Alice has become much smaller than us.
日本語 アリスは私たちよりずっと小さくなった。

 

 

フランス語の最上級の作り方

作り方 意味
優等最上級 定冠詞 + plus (de) (~のなかで)最も…である
劣等最上級 定冠詞 + moins (de) (~のなかで)最も…でない

定冠詞le / la / les)は、後ろに形容詞がくる場合は主語の性・数に一致して変化するが、後ろに副詞がくる場合は常にleとなる。

 

■最上級の例文■

Français Belle était la fille la plus jolie de la ville.
(=Belle était la plus jolie fille de la ville.)
English Belle was the prettiest girl in town.
日本語 ベルは町で一番可愛い女の子でした。

 

 

フランス語の比較級・最上級の特殊な形

原型 優等比較級 優等最上級
bon meilleur 定冠詞 + meilleur(e)
bien mieux le mieux
mauvais ※ pire 定冠詞 + pire
petit ※ moindre 定冠詞 + moindre
beaucoup plus le plus
peu moins le moins

mauvais(悪い)とpetit(小さい)は、通常はplus mauvais / plus petitを用いるが、比喩的・抽象的な意味を表す場合に限り、上記の特殊な形となる。

 

bonの比較級・最上級<meilleur>

形容詞bon(良い)の比較級・最上級は、plus bonではなくmeilleur(比較級) / 定冠詞 + meilleur(最上級)と不規則な形になる。

Français Ce gâteaux au chocolat est meilleur que ce gâteau aux poires.
English This chocolate cake is better than this pear cake.
日本語 このチョコレートケーキはその梨のケーキよりおいしい。

 

bienの比較級・最上級<mieux>

副詞bien(良く)の比較級・最上級も、bonと同様に不規則であり、mieux(比較級) / le mieux(最上級)となる。bien副詞であるため、最上級の定冠詞は常にleである。

Français Ce nouveau couteau coupe mieux que mes anciens couteaux.
English This new knife cuts better than my old knives.
日本語 この新しいナイフは私の古いナイフよりよく切れる。

 

 

フランス語の比較級・最上級のplusの発音について

フランス語の比較級・最上級で使用されるplusの発音は、語末の[s]発音される場合発音されない場合とがある点に注意が必要である。

■plusの[s]が発音されない場合■

  • 後ろに形容詞/副詞がくる場合。ただし、後ろにくる形容詞/副詞が母音で始まる場合は、リエゾンが起こり[z]の発音となる。

 

■plusの[s]が発音される場合■

  • 動詞にかかる比較級の<plus que>の形の場合。
  • 名詞にかかる比較級の<plus de>の形の場合。
  • plus>が文末にくる場合

 

また、否定形の ne…plus(もう~ない)と混同しないこと。否定形の ne…plus plus は/ply/と発音し、[s]は発音しない。例えば、“Je t’aime plus.” という表現では、plus の[s]を発音するかしないかで意味がまるっきり変わってくるが、どういうことかわかるだろうか。

“Je t’aime plus.” plus を/plys/と発音すると、比較級の plus となり、「私はあなたをより愛している。」という強調の意味になるが、plus を/ply/と発音すると、ne…plus の表現(※本来は “Je ne t’aime plus.” だが、口語では ne は省略される)になり、「私はもうあなたを愛していない。」という否定の意味になる。

愛を囁くつもりが別れ話を切り出していた、といったことにならにようにくれぐれもご注意を。

 

 

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