島が浮かぶフレンチデザートÎle flottante(イル・フロタント)とは

Île flottante(イル・フロタント)とは

「Île flottante(イル・フロタント)」とは、フランスのデザートの一つであり、「浮かぶ島」という意味の名前の通り、軽やかなクレーム・アングレーズ(カスタードクリーム)の上に浮島状のメレンゲをのせた華やかなデザートのこと。

Île flottante(イル・フロタント)という名前は、英語では「Floating Island(フローティングアイランド)」と呼ばれる。

一般的な作り方は、卵白と砂糖をメレンゲにして蒸し上げ、卵黄と砂糖を混ぜて作ったカスタードクリームの上にメレンゲを浮かべる。トッピングとしてアーモンドスライスやカラメルソースが加えられることもある。

Île flottante(イル・フロタント)は、軽やかなクリームとふわふわのメレンゲが絶妙に組み合わさった、フランスの伝統的なデザートである。

 

Île flottante(イル・フロタント)にまつわる逸話

パリのモンマルトル地区にある歴史的なカフェ「La Mère Catherine(ラ・メール・カトリーヌ)」は、19世紀にÎle flottante(イル・フロタント)を提供していたことで知られている。このカフェは芸術家たちの集まる場所でもあり、多くの文化的な交流が行われていた。

また、Île flottante(イル・フロタント)は、フランス文学とも結びつきが強い。例えば、19世紀のフランスの小説家ギュスターヴ・フローベールの作品ボヴァリー夫人』において、主人公がÎle flottante(イル・フロタント)を食べる場面が描かれている。

 

デザートに関するフランス語単語集

 

フランス語の表現Tomber dans les pommes(リンゴに倒れる)とは

“Tomber dans les pommes” の意味

Tomber dans les pommes(トンベ ダン レ ポム)」というフランス語の表現は、直訳すると「りんごに落ちる」という意味だが、実際には「気を失う」「気絶する」「失神する」「卒倒する」という意味で使われる。

例えば、「Il est tombé dans les pommes」というと、「彼は気を失った」という意味になる。この表現は、非常に強い感情やショックを受けたり、弱っている状態の人が倒れる様子を表すフレーズである。

 

“Tomber dans les pommes” を使った例文

「Elle a eu tellement peur qu’elle est tombée dans les pommes.」(彼女はとても怖がって、気絶してしまった。)

「Il faisait si chaud que plusieurs personnes sont tombées dans les pommes pendant le spectacle.」(とても暑かったため、数人がショーの最中に気を失った。)

「Après avoir entendu la mauvaise nouvelle, il est tombé dans les pommes.」(悪い知らせを聞いて、彼は卒倒した。)

 

カタツムリを食すフランス料理Escargots de Bourgogne(エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ)とは

Escargots de Bourgogne(エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ)とは

「Escargots de Bourgogne(エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ)」とは、フランス料理の一つで、日本語では「ブルゴーニュ風のカタツムリ」と呼ばれる。これは、カタツムリを主とする料理で、エスカルゴバターと呼ばれるガーリックバターで調理された料理のこと。

Escargots de Bourgogne(エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ)は、直訳すると「ブルゴーニュ産カタツムリ」の意味でもあるように、ブルゴーニュ地方の郷土料理としても有名である。

エスカルゴは一度殻を取り除いて食べやすいように調理されたあと、殻の部分に戻してガーリックバターやハーブをのせてオーブンで焼く。食べ方は、専用のパンス・ア・エスカルゴ(エスカルゴトング)と小さなフォークを使って食べる。また、殻の中に残ったソースは、パンにつけて食べるのが一般的である。

 

エスカルゴ(カタツムリ)が食べられるようになった背景

カタツムリは古代ローマ時代から食材として広く利用されてきた。古代ローマ人はカタツムリを高たんぱくで美味しい食材として認識しており、その食文化がフランスにも伝わったと考えられている。

また、フランスはカタツムリに適した気候と環境を持つ地域で、中部・南部地方でカタツムリが育成されてきた。特にブルゴーニュ地方では、カタツムリが野生でも多く生息していた。これが、フランス料理においてカタツムリが広く食材として利用される一因である。

フランスは美食の国として知られており、多様な食材や料理法を受け入れる豊かな食文化を持っている。フランス料理は美味しさや見た目の美しさに重点を置いており、新しい食材や料理のアイデアを積極的に取り入れる傾向がある。その中でカタツムリも、他の地域の伝統料理やエスニック料理と同様に、新しい食材として取り入れられ、フランス料理の一部となったと考えられている。

 

料理に関するフランス語単語集

フランス語の表現Il fait un temps de chien(犬の天気だ)とは

“Il fait un temps de chien” の意味

Il fait un temps de chien(イル フェ アン トン ドゥ シアン)」は、フランス語の表現で、直訳すると「犬の天気」という意味となる。フランス語でchienは「犬」という意味である。

このフレーズは、特定の天候の種類を指すのではなく、激しい雨、強風、寒さ、または不快な天候条件が続いているなど、天候が非常に悪いことを表す

英語でも「犬(dog)」を用いた慣用句「raining cats and dogs(土砂降り)」と言われるように、フランス語でも犬は悪天候を連想させる存在とされる。

 

“Il fait un temps de cochon” とは

また、天気に関する同様の表現で、「Il fait un temps de cochon(イル フェ アン トン ドゥ コション)」というのもある。cochonはフランス語で「豚」を意味し、直訳すると「豚の天気」という意味となる。

Il fait un temps de cochon」は、「Il fait un temps de chien」と同様に悪天候を表すが、こちらは「Il fait un temps de chien」よりもさらに悪い天候を指すことが多い。

 

“Il fait un temps de chien” を使った例文

「Aujourd’hui, il fait un temps de chien. Je ne vais pas sortir. 」(今日は非常に天気が悪いので、外出しないつもりです。)

Il fait un temps de chien depuis plusieurs jours. J’espère que le soleil reviendra bientôt.」(この数日ずっと嫌な天気だ。早く太陽が戻ってくるといいのだが。)

牛肉をパイで包んだフランス料理Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)とは

Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)とは

「Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)」とは、フランス料理の一種で、英語では「Beef Wellington(ビーフ・ウェリントン)」としても知られる。Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)は直訳すると「牛肉をパイで包んだもの」となるように、これは、パイ生地で包み込んだ牛肉をオーブンで焼いた料理である。

一般的には、牛肉はフィレ肉(テンダーロイン)が使用される。フィレ肉に香味野菜を巻きつけてパイ生地で包み込む。そしてオーブンで焼き、パイ生地表面がサクサクに、中の肉がジューシーになるよう調理する。

この料理は、フランスの伝統的なガストロノミー(美食術)に由来し、特別な機会やお祝いの際に提供されることが多い。豪華な見た目と美味しい味わいが特徴であり、料理の中に肉の風味と香りが詰まっていることから、多くの人に愛される一品である。

 

Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)とBeef Wellington(ビーフ・ウェリントン)の違い

Bœuf en croûte(ブフ・アン・クルート)は、フランス料理の一つとして知られており、フランスのガストロノミーに由来する。一方で、Beef Wellington(ビーフ・ウェリントン)は、伝統的なイギリス料理の一つである。

フィリングにも違いが見られ、Beef Wellington(ビーフ・ウェリントン)は、フォアグラなどのパテのほかに、「デュクセル(Duxelle)」と呼ばれるキノコ・玉ねぎ・パセリ等をバターで炒めたものでフィレ肉を覆う。フィレ肉をデュクセルで覆ってパイ生地で巻かれたものは、フランスでは「Bœuf Wellington(ブフ・ウェリントン)」とも呼ばれる。

 

料理に関するフランス語単語集